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この話が映画になるの? と思ってきました。ブリジットのつぶやきが映像になるなんて! しかも前評判は上々。「ホントに??」。 けれど、そんな不安はまったく必要ありませんでした。 とにかく主演のレニー・ゼルウィガーが素晴らしかった。なんの違和感もなく、すごくチャーミングなブリジットでした。 普通ラブコメディというと、ドジだったりちょっとクセのある主人公が女性たちの共感を得るところですが、役者がメグ・ライアンだったりするわけで、結局、美人なのね、という気持ちで「等身大」な感じは全然しない・・・。 でもレニーは違っていました。 かなり体重を増やしてブリジット役に臨んだ、ということですが、とにかく迫力満点。イギリスにはたしかにあのタイプのOLさんってたくさんいるな〜、という体型になっていました。 はじめは露出度の高いドレスから惜し気もなくはみ出た大きな背中や二の腕がスクリーン上ではtoo muchにも思えたくらい。華奢な女性の多い日本で共感されるの? と危惧するほどでした。 |
| 現代のラブストーリーは、下品な女の子は上品に(せめて普通に)、おデブちゃんはすっきりスマートに、それぞれ「変身」を成功させて、王子さまをgetしたり自分を振った男を見返したりするのです。 それはそれで胸がすかっとするサクセスストーリーですが、でもブリジットは最後の最後まで依然としてそのまま。かわらないのです。 酒癖とヘビースモーキングと恋人いない歴の更新を食い止める! と誓うものの、仕事のストレスや数多の理不尽に合い、結局挫折。「わたしだってやらなきゃいけないことが山ほどあるのよ! そんな決意、守ってるヒマなんてあるわけないじゃない! やってらんないわよっ!!」という甘さ(or、現実)もだれもが持ち合わせているところでしょう。(といっても、ブリジットはかわいい謙虚さも忘れないのですが) この映画ほど、ありのままでいい、ということを説得力をもって表現している映画もめずらしいんじゃないかしら。そして、ありのままでいながら(もしかしたらそれだからこそ)仕種や表情や言動の魅力がどんどんクローズアップされていくのです。少しくらい太っていても、間が抜けていても、ブリジットのかわいらしさにはまったく損傷がないのです。 |
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| 登場人物紹介のところでマーク・ダーシー役のコリン・ファースの素敵さが理解できない、と書きましたが、映画の中のマークはたしかにダサくていつも苦虫を噛み締めているような顔をしていました。でも、格好わるくないのです(!)。そのぼくとつとした態度に誠実さが見え隠れして、「なんかいいかも!」と思えてきたから不思議。 女ったらしのダニエル・クリーヴァーを演じたヒュー・グラントも「ノッティング・ヒルの恋人」とはまったく違うダメ男でしたが、絶対憎めない。その分、外見のいい男ぶりが光ってわたしには魅力的に映ったくらいです。 「ブリジット・ジョーンズの日記」の人気はそういったところにあると思います。 恋愛だけじゃない、仕事においても友人関係においてもすべて、普通のありのままのブリジットがいきいきと存在するストーリーに、読むひと観るひとが、自分もが受け入れられたような温かさを感じるのではないでしょうか。そして、挫折を繰り返しながらなお、前に進んでいこうとするブリジットのひたむきさにわたしもがんばろうと投影したくなるのではないかしら。 わたしの描くブリジットとレニー・ゼルウィガー演じるブリジットは外見がかなり違います。でもブリジットはだれの中に存在していると思うのです。ですからわたしにはどちらも違和感を感じません。どちらもまぎれもないブリジット。だれもがブリジットなのです。 |
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